社外で上司を呼び捨てするのが苦手…新社会人の3つの悩みと解決法

取引先との電話で、こんな経験ありませんか?
「山田部長はいらっしゃいますか?」
「あ、えーっと…山田…は、席を外しております」
上司を呼び捨てにするのが、どうしても抵抗がある。
社会人なら誰もが一度は感じる、この違和感。
特に新入社員の頃は、普段「部長」と呼んでいる人を、いきなり呼び捨てにするのは心理的ハードルが高いですよね。
でも、ビジネスマナーとしては「呼び捨て」が正解。
この記事を読めば、なぜ呼び捨てが必要なのか、そして心理的抵抗を克服する方法がわかります。
私も転職12回の中で、様々な会社の文化に触れてきました。
厳格な上下関係の会社から、フラットな組織まで経験してきた中で気づいたのは、「呼び捨て」に悩む人ほど、実は礼儀正しく優秀な人が多いということです。
それでは、社外での「呼び捨て問題」を一緒に解決していきましょう。
なぜ社外では上司を呼び捨てにするのか?ビジネスマナーの基本

まず、なぜ社外で上司を呼び捨てにしなければいけないのか、その理由を理解することが大切です。
「内」と「外」の概念を理解する
日本のビジネスマナーには、「内(うち)」と「外(そと)」という重要な概念があります。
基本的な考え方
- 内(身内):自分の会社の人間すべて(社長から新入社員まで)
- 外(お客様):取引先、顧客、社外の人すべて
社外の人と話すときは、自社の人間は全員「身内」として扱います。
家族の話をするときに「うちの父が…」と言うのと同じ感覚なんです。
敬意を向ける相手は「社外の人」
ここがポイントです。敬意を示す相手は自分の上司ではなく、社外の人なんです。
具体例
- ❌「山田部長がお伝えしたいそうです」
- ⭕「部長の山田が申しております」
社外の人に対して、身内(上司)に敬語を使うのは、お客様の前で家族を「お父様」と呼ぶようなもの。違和感がありますよね。
会社の品格を保つため
呼び捨ては、実は会社全体のイメージアップにつながるんです。
私が5社目で働いていた時、取引先の方から「おたくの会社は、きちんとしたマナー教育をされていますね」と褒められたことがあります。
それは、新入社員が電話対応で上司を適切に呼び捨てしていたからでした。
呼び捨てできない人の3つの心理的ハードル

理屈はわかっても、実際にやるのは難しい。その気持ち、よくわかります。
1. 上司への敬意と葛藤
「いつもお世話になっている上司を呼び捨てなんて…」
この気持ちは、むしろ良いことです。上司を尊敬し、良好な関係を築けている証拠。でも、ビジネスの場では「形式的な呼び捨て」と「実際の敬意」は別物として考える必要があります。
2. 失礼にあたるのではという不安
「もし上司が不快に思ったらどうしよう」
実は、ほとんどの上司は理解しています。むしろ、社外で「〇〇部長が」と敬称をつけられる方が恥ずかしいと感じる上司が多いんです。
私の8社目の上司は、新入社員が社外で自分を「〇〇課長」と呼んだとき、後で優しくこう言いました。
「気持ちはわかるけど、お客様の前では呼び捨てでいいんだよ。それがプロだから」
3. 慣れない言葉遣いへの戸惑い
「山田」だけで終わるのが、どうしても言いづらい
これは単純に慣れの問題です。最初は誰でも違和感を感じます。でも、プロのビジネスパーソンとして成長するための第一歩だと考えましょう。
呼び捨てをスムーズにする3つの実践テクニック

それでは、心理的抵抗を減らして、自然に呼び捨てできるようになる方法をご紹介します。
1. 役職を前につける方法
どうしても呼び捨てが苦手な人におすすめの方法です。
使い方の例
- 「部長の山田は、本日出張しております」
- 「課長の田中が担当させていただきます」
- 「社長の鈴木は午後に戻る予定です」
役職を前につけることで、呼び捨ての心理的ハードルが下がるんです。さらに、相手に上司の役職も伝えられるので、一石二鳥ですね。
2. 練習とロールプレイング
事前に練習しておくことで、本番でスムーズに話せます。
練習方法
- 鏡の前で練習:「田中は席を外しております」を10回
- 同期と練習:お互いに電話対応の練習をする
- 録音して確認:自分の声を聞いて違和感をチェック
私も新入社員の頃、毎朝トイレの鏡の前で練習していました。最初は恥ずかしかったですが、1週間続けたら自然に言えるようになりました。
3. フレーズを型として覚える
よく使うフレーズを丸暗記してしまうのも効果的です。
覚えておくべき基本フレーズ
- 「〇〇は本日お休みをいただいております」
- 「〇〇は会議中でございます」
- 「〇〇から折り返しご連絡させていただきます」
- 「〇〇に確認いたします」
これらを「型」として体に染み込ませることで、考えなくても自然に出てくるようになります。
どうしても慣れない時は…環境を変えるのも選択肢

正直に言います。
会社によって、このようなビジネスマナーへの考え方は大きく異なります。
私が経験した12社の中でも
- 厳格な会社:マナー研修が充実、全員が適切に使い分け
- ゆるい会社:社外でも「〇〇さん」と呼ぶ文化
- 外資系:そもそも日本的な内外の区別がない
もし、あなたが基本的なビジネスマナーを身につけたいと思っているのに、周りがそれを理解してくれない環境なら、それはあなたの成長を妨げているかもしれません。
特に若いうちは、きちんとしたビジネスマナーを学べる環境で働くことが、将来のキャリアにとって重要です。
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ちなみに、私が転職活動をしていた時、面接で「基本的なビジネスマナーは身についていますか?」と聞かれることが多くありました。マナーがしっかりしている人は、どの会社でも重宝されるんです。
まとめ:呼び捨ては「プロの証」だと考えよう
社外で上司を呼び捨てにすることに悩むあなたは、きっと礼儀正しく、上司を大切に思う素晴らしい人です。
覚えておくべき3つのポイント
- 呼び捨ては相手(社外の人)への敬意の表れ
- 役職を前につければ心理的ハードルが下がる
- 練習すれば必ず慣れる
私も最初は苦手でした。でも今では、スムーズに使い分けられることが、ビジネスパーソンとしての自信につながっています。
最後に、もしあなたが「もっとしっかりとしたビジネススキルを身につけたい」と思っているなら、それは素晴らしい向上心です。その気持ちを大切に、一歩ずつ成長していきましょう。
場合によっては、より良い環境で学ぶことも選択肢の一つです。あなたの成長を応援しています!
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