クソ上司図鑑

【新卒潰し】小学生扱いされた挙句、勝手にパート雇用に変更された違法企業

nakasato

新卒で個人経営の会社に就職した方(仮名:Aさん・性別年代非公開)から、想像を絶する労働環境の体験談が寄せられました。

社長と同年代のスタッフばかりの中、唯一の若手として入社。そこで待っていたのは、人格否定と違法な労働条件変更の連続でした。

それがこちら

「私が1番年下で、他のスタッフは皆社長と同年代。少し気に食わないことがあるとすぐ当たりがキツくなりました。朝きちんと挨拶したのに『挨拶がない』と怒られ、前髪が少し垂れただけで注意され、ホウキの使い方まで『小学生からやり直すか?』と言われました。正社員として就職したのに1ヶ月で勝手にパート雇用に変更され、半日勤務のはずが毎日16時、17時まで休憩なしで働かされました」

この記事では、新卒を狙い撃ちにした陰湿なパワハラと、労働基準法を完全に無視した違法経営の実態を詳しく解説します。

結論から言うと、これは新卒の無知につけ込んだ極めて悪質な労働搾取です。

年齢差が生む絶対的な権力構造

「新卒で就職した会社が個人経営の会社で、私が1番年下、他のスタッフが皆社長と同年代でした」

この時点で、すでに危険信号です。

個人経営の小規模企業。 社長と同年代のスタッフばかり。 そこに新卒が一人。

完全なアウェー状態です。

「だからなのか、性格が合わないのか、少し気に食わない事があるとすぐ私に対しての当たりがキツくなりました」

年齢差による圧倒的な力関係。

社長と同年代ということは、おそらく40代、50代の人たちでしょう。その中に20代前半の新卒が一人。誰も味方がいない。

社会経験が少なく真面目な新卒はパワハラのターゲットになりやすく、精神的に病んでしまう人も少なくありません。特に、経験不足や業務知識の欠如がある新卒は、上司や先輩からの指導が厳しく感じることがあります。

でも、これは「指導」じゃない。

ただの「いじめ」です。

個人経営の会社では、労働基準法の知識が乏しく、コンプライアンス意識が低い傾向があります。社長のワンマン経営で、誰も意見できない環境が作られやすい。

Aさんは、まさにその犠牲者になったんです。

存在しない落ち度を作り出す異常な言いがかり

「朝きちんと挨拶をして職場に入ったのに作業に集中していて聞こえてないと『挨拶がない。聞こえない。』と怒られて」

挨拶したのに「してない」と言われる。

これ、ガスライティングという心理的虐待の手法です。

相手の記憶や認識を否定して、自分が間違っているのかと思わせる。精神的に追い詰める典型的な手口。

「前髪を留めているのにたまたま少し垂れてきただけで『前髪!』と注意をされ」

前髪が少し垂れただけで注意。

これのどこが業務に関係あるんでしょうか。

厚生労働省の定義では、パワハラは「業務上必要かつ相当な範囲を超えたもの」とされています。前髪の話なんて、完全に範囲外です。

「帰りに片付けをしていた時ホウキで床をはいていたら『ホウキのはき方を知らんのんか?自分に向かってホウキを動かせ。小学生からやり直すか?』と言われていました」

小学生扱い。

これは明確な人格否定です。

「精神的な攻撃」型のパワハラに該当します。人格を否定するような言動や、他の従業員の前で度が過ぎる厳しい叱責を何度も行うことが、これに当たります。

新卒だから何を言ってもいい。 若いから見下してもいい。 そんな考えが透けて見えます。

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正社員からパート雇用への違法な変更

ここからが、この会社の真の恐ろしさです。

「個人経験だからってルール無視で、正社員として就職したのに就労時間が長いからと1ヶ月で勝手にパート雇用に変えられていて」

勝手にパート雇用に変更。

これ、完全に違法です。

労働契約の変更は、労働者の同意なしに行うことはできません。労働契約法第8条で明確に定められています。会社が一方的に正社員からパートに変更することは、法律違反です。

「就労時間が長いから」という理由も意味不明

むしろ長時間働いているなら、正社員のままであるべきでしょう。

これは明らかに、社会保険料を節約したい、残業代を払いたくない、そんな会社の都合です。

労働条件の変更が労働者に不利益をもたらす場合、その変更には合理性が必要です。今回のケースは、明らかに労働者に不利益で、合理性のかけらもありません。

新卒は労働法の知識がない。 文句を言わないだろう。 そう思って、舐めているんです

休憩なしで8時間労働という地獄

「半日勤務の日は9:00〜13:00で休憩なしのはずが、残業まみれで9:00〜16:00、17:00まで休憩なしで働かされていました」

休憩なしで8時間労働。

これも違法です。

労働基準法第34条では、労働時間が6時間を超える場合は少なくとも45分、8時間を超える場合は少なくとも1時間の休憩を与えなければならないと定められています。

9時から17時まで働いて休憩なし

これは明確な労働基準法違反です。

「私は新卒でそれがおかしい事とも気付かず、残業中もお給料が発生していたので稼げてラッキーと思っていました」

新卒の無知につけ込む最低の手口。

確かに残業代は出ていたようですが、それで違法行為が許されるわけではありません。

休憩時間は労働者の権利。お金の問題じゃない。

「2〜3時間の残業なんて当たり前で、今思えば体力と精神削られてよく働けていたなと思っています」

毎日2〜3時間の残業。 休憩なし。 パワハラの連続。

よく耐えられたと思います。

でも、耐える必要なんてなかったんです。

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個人経営企業の闇と新卒の弱み

なぜこんなことがまかり通るのか。

個人経営の小規模企業では、以下のような問題が起きやすいです。

労働基準法の知識不足
社長自身が法律を知らない、または知っていても守る気がない。

相談窓口の不在
人事部もなければ、相談できる上司もいない。社長の言うことが絶対。

同調圧力の強さ
社長と同年代のスタッフは、社長に逆らえない。むしろ一緒になって新人いじめに加担する。

監督機関の目が届かない
小規模企業は労働基準監督署の調査も入りにくい。やりたい放題。

そして新卒側の問題。

労働法の知識がない
学校では労働者の権利について、ほとんど教えてくれません。

社会経験の不足
「これが社会なのか」と思って、理不尽を受け入れてしまう。

経済的な不安
初めての就職。辞めたら次があるか分からない恐怖。

これらが重なって、違法な労働環境が維持されてしまうんです。

今なら分かる異常性

「今思えば体力と精神削られてよく働けていたなと思っています」

Aさんは今、この異常性に気づいています。

当時は分からなかった。 それが普通だと思っていた。 でも違った。

これは多くの新卒が通る道かもしれません。

最初の会社で受けた仕打ちが「社会の常識」だと思い込んでしまう。でも、それは間違いです。

まともな会社は、新人を大切にします。 教育し、育て、戦力にしていく。 それが正常な企業のあり方です。

小学生扱いして、違法な労働条件変更をして、休憩も与えない。

そんな会社は異常です。

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まとめ:新卒の権利を守るために

今回の体験談から学べる教訓は3つあります。

  1. 労働契約の一方的変更は違法
    正社員からパートへの変更には、必ず同意が必要です。勝手に変えられたら労働基準監督署に相談を。
  2. 休憩時間は労働者の権利
    6時間超で45分、8時間超で1時間の休憩は法律で定められた最低基準です。
  3. 新卒だからといって我慢する必要はない
    パワハラは許されません。年齢や経験に関係なく、人として尊重される権利があります。

あなたが新卒で、同じような環境で苦しんでいるなら。

それは「社会の厳しさ」ではありません。 ただの違法行為です。

我慢する必要はない。 逃げていい。 もっとまともな会社はたくさんある。

新卒は企業にとって宝です。 大切に育てない会社に、未来はありません。

あなたの価値を正当に評価してくれる会社を見つけてください。

ABOUT ME
ハコポン
ハコポン
ブラック企業渡り歩き15年
転職12回、会社を飛んだ経験3回。 コールセンター7年、飲食4年を経験。 12回目でついに良い上司に出会えた男が教える 上司ガチャ攻略法。 座右の銘:「クソ上司からは逃げるが勝ち」
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