病院清掃で5年間耐えた「嫌がらせ地獄」30代女性の怒りの告白

都内の個人病院で清掃員として働いていた30代女性(仮名:Bさん)から、壮絶な職場体験が寄せられました。
2012年から2017年まで、5年間も耐え続けた理不尽な扱い。
最低賃金で働かされ、病院スタッフからは人間扱いされず、最後は「個人情報」を理由に突然クビに。
「思い出すたび悔しくて悲しくて許せません」
今回は、そんなBさんの怒りに満ちた告白をお届けします。
この記事を読んでわかること
- 病院清掃という仕事の過酷な実態
- 医療スタッフによる清掃員への差別的扱い
- 理不尽な解雇と清掃会社のずさんな対応
同じような境遇で苦しんでいる方の参考になれば幸いです。
最低賃金・短時間・重労働…清掃会社のブラックな実態

時給は最低賃金、交通費も一律1000円の理不尽
Bさんは清掃会社に雇用され、個人病院に派遣される形で働いていました。同じ敷地内に内科の医院と小児科のクリニックがあり、2ヶ月おきに交代で清掃を担当。
たった一人で院内すべての清掃を任されていました。
労働条件は劣悪でした。
「時給も当時の最低賃金でした。交通費も家からの距離ではなくなぜか1000円と決まってました」
最低賃金法では、使用者が支払わなければならない賃金の最低限度額が定められています。たとえ労働者が同意したとしても、それより低い賃金での契約は認められません。
しかし、最低賃金ギリギリで働かせるのは、労働者を大切にしない会社の典型的な姿勢です。
3.5時間で全館清掃、重い掃除機を階段で運ぶ地獄
さらに過酷だったのは労働環境です。
「清掃時間が短い。3.5時間と時間が少なかった割にはするところが多かったです」
病院清掃は一般的な清掃とは違い、感染対策を含む専門的な作業です。手すり、ベッド、処置室など、人が頻繁に触れる箇所には徹底した消毒が必要。それをたった3.5時間で一人でこなさなければならない。
「掃除機がコンセント式だったので持ち上げる時重たかったです。特にエレベータ患者が使用していて使えずに階段を使って掃除機を持ち上げるけど重たくて仕方がなかったです」
30代とはいえ、毎日重い掃除機を抱えて階段を上り下りするのは重労働です。
しかも、洗い物もすべて手洗い。効率的な清掃用具の要望も聞き入れられませんでした。
「休日が日曜日と祭日だけです。少なくてしんどかったです」
病院スタッフからの信じられない嫌がらせの数々

トイレットペーパーを異常に使う理学療法士
Bさんを最も苦しめたのは、病院スタッフの態度でした。
特にひどかったのが、ある女性理学療法士(Bさんより2歳年上)の行動です。
「トイレが長い理学療法士がいました。出てくるまで5分以上はかかります。出た後、トイレットペーパーがほとんどないか芯になってます」
せっかく補充したトイレットペーパーが、一人の使用でなくなってしまう。
「一度注意をしたのですが無理でした。『私、風邪を引いていて(トイレットペーパー)使わせてもらっている』という説明を受けてこの人あかんわと諦めました」
さらにこの理学療法士の奇行は続きます。
「冬の寒い日でもキティちゃんの健康サンダルを履いてたり、雨の日でも履いてきたり」
「髪の毛、腰の長さまでありました。金髪。外したら雪女でした」
Bさんが「髪伸ばして邪魔ではないか?」と聞くと、「言っている意味が分からない」と返されたそうです。
この人は20年以上も勤務しているベテラン職員でした。
掃除の邪魔をする、感謝もしない医療スタッフたち
もう一人の理学療法士も問題でした。
「従業員専用のトイレはやってませんでした。ある時頼まれてすることになりました。週3回程度でよかったのが毎日のようにすることになりました」
時間も給料も限られているのに、サービスで掃除をしているにもかかわらず、感謝されるどころか「できてない」とクレームをつけられる始末。
『この女の勤務時間が9時から18時なのに、、、、時間たっぷりあるのにお前が掃除をしとけ』
Bさんの怒りは当然です。
受付の横暴、暖房を入れただけで怒鳴られる
医院の受付スタッフも最悪でした。
「この人変な顔していていつも不機嫌で、言い方もきつい。『はやく降りてきて』と看護婦に怒鳴りつけるアナウンスをしてました」
さらに、本来の業務以外の仕事も押し付けられました。
「ポストに入っている新聞紙をとらされたり、院長の机に置くことまで指摘されたり、外来が入る玄関を開けることもさせられました」
極めつけは、寒い中での清掃作業で暖房を入れたら激怒されたこと。
「お金がもったいないから」という理由で。
清掃員の健康や労働環境など、まったく考慮されていませんでした。
「個人情報」を理由に突然クビ…5年間の苦労は何だったのか

理由も教えてもらえない理不尽な解雇
2017年4月、Bさんは突然清掃会社から呼び出されました。
「来週から○○病院に行くようにと言われたときは泣きました」
つまり、今の病院をクビになり、別の現場に回されるということです。
理由を聞いても「個人情報にかかわるので控えさせてもらいます」の一点張り。
5年間も働いてきたのに、理由も教えてもらえない。
「人前で泣いたわけではなく、車の中で泣いたり、家に戻って泣いたりしました」
職場のパワーハラスメントは、同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係など職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える行為を指します。
Bさんのケースは、清掃員という立場の弱さを利用した典型的なパワハラと言えるでしょう。
今でも消えない怒りと悔しさ
「この清掃会社も個人病院も腐っている人々たちのあつまりでした」
Bさんは2019年に清掃会社を退職しました。
「今となってみたらクビになってよかったです。このままいたらノイローゼになってました」
しかし、心の傷は簡単には癒えません。
「思い出すたび悔しくて悲しくて許せません。嫌な思いをさせてきた人たちは今一体何をしているのかと気になります」
「痛い目に合えばうれしいのですが。そしたら私は幸せです」
この言葉に、Bさんの深い怒りと悲しみが込められています。
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まとめ:清掃員も人間です、尊厳を持って扱ってください
Bさんの体験から、私たちが学ぶべきことは3つあります。
1. 清掃員への差別的扱いは許されない
病院を清潔に保つ重要な仕事なのに、人間扱いされない現実があります。
2. 労働環境の改善が急務
最低賃金、短時間、重労働。清掃業界全体の問題です。
3. 理不尽な解雇から身を守る必要がある
「個人情報」などと曖昧な理由での解雇は違法の可能性があります。
病院清掃は、患者の安全を守る重要な仕事です。感染対策の最前線で働く清掃員に対して、もっと敬意を払うべきではないでしょうか。
もし今、同じような理不尽な扱いを受けているなら、一人で我慢する必要はありません。
労働基準監督署への相談、転職など、選択肢はあります。
あなたの尊厳を守ることが、何より大切です。
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